健康コラム

no.97
テーマ:「かき肉エキスの安全性」
2015年3月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

数か月程前、耳を疑うような食品への異物混入のニュースがテレビや新聞紙面を賑わせました。

リコール問題、産地偽装や毒物などの悪用(混入)といった不法行為は後を絶ちません。

食品は、毎日、口にするものだからこそ、より安心・安全なものを・・・
というのが消費者、誰もが思うことではないでしょうか。

そこで、今回は皆様に安心した食生活を送っていただくため、弊社製品“かき肉エキス(粒)の安全性”について注目します。
【1】厳選された“カキ”
弊社製品の原料の“カキ”は、全て国産(瀬戸内産)。
『マガキ』という品種のカキを使っています。

様々な種類のカキがある中で、『マガキ』を使用する理由は、『マガキ』は環境の変化に強く、収獲年が異なっていても栄養成分が均質で、栄養バランスに優れている点にあります。

そして、一般的にマガキは、5~8月にかけて産卵期を迎えるため、産卵前の9~4月に収獲されたカキが栄養豊富で食用にされます。

そのため、原料の“カキ”には、産卵前の栄養状態の良い時期のマガキを限定して使用しています。

また、“カキ”について、弊社では定期的に国内産地別海域や世界各国のマガキの栄養バランス調査、重金属分析などを行っています。

※カキの栄養成分などについては、こちらをご参照ください。
【2】究めた製造工程
弊社はどこよりも先駆けて“カキ”から『かき肉エキス(粒)』を製品化する独創的な製法を編み出しました。

その弊社独自の製法では、カキの貴重な栄養成分を壊さないように、じっくりと丁寧に抽出し、有効性の高いエキスを得るための配慮がなされています。

まず、カキからエキスを抽出する工程では、カキの身を極力崩さないようにお湯で穏やかに抽出しています。
また、抽出後のエキスにはカキの身を使用していません。

そのため、人体に好ましくないとされる重金属・貝毒・脂質など、余分なものが抽出されにくくなっています。
これは注目すべき特長の1つです。

さらに、エキスのみを使用しているため、体内で吸収活用されやすいという特長も持ち合わせています。

そして、抽出されたカキのエキスは、まず、粉になります。

粉状のカキのエキスは、吸湿性が高いという性質があり、季節や温度変化に非常に敏感です。

そこで、弊社は貴重な栄養成分を含むこの粉状のエキスを粒状(糖衣粒)に仕上げることで、湿気から保護し、保存性を高めて、安全な形状で皆様にお届けしています。

カキのエキスを粒状にする工程では、どうしてもカキ以外の原材料に頼らざるをえません。

しかし、弊社『かき肉エキス(粒)』は、それらを必要最低限度にとどめ、粒周囲のコーティング(糖衣の部分)を極力薄く仕上げています。

このように、弊社独自の製造工程には、カキを余すことなく最大限に利用し、エキス抽出することによって、より栄養補助を高める創意工夫が盛り込まれているのです。
【3】徹底した安全性試験
安心して皆様にお召し上がりいただくため、安全性試験は欠かせません。

弊社『かき肉エキス(粒)』は、以下の安全性試験を実施し、いずれの試験においても、異常は見られず、安全性が確認されています。

どのような試験か、簡単にご紹介します。

①単回投与試験 
→1度に大量のかき肉エキスを与えて、短期間に毒性があらわれないかを調べる試験(急性毒性)

②30日間連続投与試験
→①の試験が急性毒性を見るのに対して、この試験では亜急性毒性といい、継続的にかき肉エキスを与え続けても毒性があらわれないかを調べる試験(この試験ではかき肉エキス投与期間は30日間)

③90日間反復投与毒性試験
→②よりさらに長期にわたってかき肉エキスを繰り返し与え続けたときに毒性があらわれないかを調べる試験(この試験でのかき肉エキスの投与期間は90日間)また、与えた期間の中毒性を示す量と示さない量も推定する

④変異原性試験
→突然変異する成分が含まれていないかどうか、発がんにつながる危険性がないかを調べる試験
 
⑤催奇形性試験
→妊娠している動物にかき肉エキスを与えて胎児に奇形が発生する危険性がないかを調べる試験

このような様々な試験をクリアした『かき肉エキス(粒)』は、極めて安全性が高い食品であることが伺い知れます。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
私たちの周囲には“食”に関する色々な情報が溢れています。

“食”に携わる仕事柄、“食”に関するニュースやテレビ番組を意識して見たり、関心の高い方だと思いますが、時々、テレビの影響力と、視聴者の食・健康に対する関心度の高さを目の当たりにすることがあります。

例えば、テレビで「○○が体に良い」と放映されれば翌日のスーパーの陳列棚からは○○が消えてしまうといったことが、過去幾度となくあったと記憶しています。

情報はただ知っているだけではなく、その情報が本当に正しいのかどうか、きちんと理解する能力や必要な情報を取捨選択する能力も必要だと痛感します。

皆様に安全な食生活を送っていただくため、これからも栄養士として、新しい情報をいち早く察知・理解し、わかりやすく正しい情報をお届けできるよう励んでいきたいと思います。
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