健康コラム

no.14
テーマ:「睡眠」
2008年4月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

「春眠暁を覚えず」
いくらでも眠れそうなくらい、暖かな気候になって参りました。皆さんはリッチな眠りを得られていますか。
実は、現代人、成人の4~5人に1人、高齢者のおよそ3人に1人が睡眠に関する問題を抱えていると言われています。
不眠の原因は様々ですが、社会の24時間化による夜型生活へのシフト、ストレスも多く、うつ病など不眠を伴う心の問題などが大きな要因となっています。

まさに「不眠の時代」、「ストレス時代」といえます。今回は、そんな「睡眠」に注目します。
【1】睡眠の役割
睡眠は日中の活動で疲れた体を休め、健康を維持していくために不可欠なものですが、その役割は大きく4つあります。

①脳の疲労回復
大脳が疲れてくると自然と眠くなります。
眠ることにより脳の疲労を回復します。

②細胞の新陳代謝
成長ホルモンが分泌され、昼間に消耗した細胞の修復・再生を行い、疲労を回復させます。

③免疫力の強化
病気をもたらすウイルスなどの体内侵入を防ぐ免疫力を高めます。

④記憶情報の保存
眠っている間に、昼間に得た情報の中で重要なものを記憶して保存します。
【2】快適な快眠のためのポイント
睡眠時間は人それぞれ異なります。
日中の眠気で困らなければ、十分だそうです。

「今夜こそ早く眠らなくては」
「また眠れないかも・・・・」
といった眠れないことに対する過度のとらわれが、昼間の不安や緊張を高めます。
これを「予期不安」といい、予期不安がますます入眠を妨げることが言われています。

そこで、快適な快眠のためのポイントをご紹介します。

①昼寝をするなら、15時までに、30分以内で
②同じ時刻に毎日起床
③光の利用で、よい睡眠を
④規則正しい3度の食事、規則的な運動を
⑤コーヒーやタバコなどの刺激物は避けましょう
⑥就寝前にストレッチなど自分なりのリラックス法を
⑦寝酒は不眠のもと
⑧眠たくなってから床につく、就床時刻へのこだわりすぎに注意
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
新入生に、新社会人。
新生活がスタートする季節。

新しい環境に馴染むため、気忙しい月であるのも確かです。
口癖のようについつい「忙しい」と出ていませんか。
「忙しい」という字は「心」を「亡くす」と書きます。
人間、忙しくなれば、余裕がなくなります。
イライラしたり、とげとげしくなってしまったり。

十分な睡眠と栄養バランスの良い食事で、パワーをつけ、休日には趣味を楽しむなど、気分転換と心のゆとりが必要です。
健やかな体と豊かな心で、気持ちを新たに毎日を過ごせればと思います。
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