健康コラム

no.39
テーマ:「ブルーマンデー」
2010年5月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

桜が咲いたかと思えば、雪が降り、安定しない気候が続いていましたが、例年であれば、5月といえば、新緑のまぶしい、さわやかな季節。
新学期や入社の時期がすぎ、そろそろ緊張がほぐれる頃にもかかわらず、「気持ちが冴えない」「ぐったりと疲れを感じる」など、心身のスランプ状態を感じる、いわゆる「五月病」の人が増えてくる時期でもあります。
【1】「ブルーマンデー(月曜病)」?
「五月病」に似たものに、「ブルーマンデー(月曜病)」があります。

週明けの月曜日に体調が悪くなる、前日の日曜日の夜は寝付けなくなる、会社や学校に行きたくなくなるなど、月曜日特有の心身の不調を指して「ブルーマンデー(月曜病)」と呼ばれています。

ブルーマンデーの原因は、例えば「朝から会議がある」「仕事が上手く進んでいない」などのマイナスの状況です。

このような心理状態で月曜日を迎えることほど辛いものはありません。

もし、商談はまとまり、業績はうなぎ登り、仕事は順調、ワクワクした気分であれば、 月曜日の朝はきっと爽やかに迎えられることでしょう。
【2】「ブルーマンデー(月曜病)」の克服法
「ブルーマンデー(月曜病)」の克服のポイントを紹介します。

① 休日はゆとりを持ったスケジュールで
予定をつめ込みすぎると、休息時間がなくなり、疲れるのは当然です。
またスケジュールを消化できなかった場合には、大きなストレスにもなりかねません。
土日のどちらかは自由な時間をつくり、気ままにゆっくり過ごす時間も必要です。


② 月曜日の朝は少し早めに起きる努力を
やる気は出そうと思って出せるものではなく、行動によって誘発されます。
時間ギリギリまで寝ていると、頭もボーとして「眠い」「だるい」と思いがち。
朝は余裕を持って行動し、頭をすっきりさせた状態で出社すれば、状況がいい方に転じるかもしれません。
また、休みの日の「寝だめ」や「夜更かし」は、睡眠リズムを狂わせ、月曜日の朝を辛くさせるだけですので、ご注意を。


③「まず、今日1日だけ」から
「また長い1週間が始まるなぁ」などと思ってしまうと憂鬱感が倍増してしまいます。
あまり先のことは考え過ぎずに、「とりあえず、まずは今日1日を頑張ろう」と考えるようにしましょう。


④ 週の半ばに「一息」を入れる
なるべく早めに仕事を切り上げ、本屋やCD屋へ立ち寄る、ゆっくりお風呂に浸かる、お茶を楽しむなど、気分転換を図り、気力体力を温存することも忘れずに。
心身がスランプ状態になる原因の一つは、疲労です。
疲れているのに無理を続ければ、仕事の能率が落ち、疲れを溜め込み、さらに仕事の能率は落ちる・・・。
悪循環に陥ってしまいます。
心身のバッテリーがあがってしまわないうちに、適宜休養を入れることが大切です。
【3】青色のイロイロ
「ブルーマンデー(月曜病)」の「ブルー(青色)」は、顔から血の気が引くと、青白い顔になることを「顔が青ざめる」というように、「元気が無い、落胆した」という意味合いで、青色が用いられていますが、一方で、青色をはじめ青系統や緑系統の色は自然界に多く存在し、青色は海や空のように、壮大で雄大な大自然のイメージを持ち合わせています。

また、心や気分が落ち着く色でもあります。

2000年に英国北部スコットランドのある都市で、景観改善のためにオレンジ色の街灯を青色に変えたところ、犯罪が減少する副次効果が現れたそうです。

なぜ、青色なのか?理由として、

一つに、ヒトの明暗を認識する視細胞は、周囲が明るいか、暗いかによって働く視細胞が異なり、暗所(夜や暗闇)で働く視細胞は、青い光に対する感度が高いため、街灯が青色に変わったことで、見通しがよくなったことが考えられます。

二つ目に、ヒトの生体は、光と色彩に筋肉反応を示し、青色には、呼吸運動を和らげ、緊張を緩め、興奮を抑える効果があることです。

以前、色彩と食欲の関係について、お話ししましたが、色彩は、時間感覚も左右します。

例えば、赤系統の部屋と青系統の部屋に1時間いた場合、 赤や橙に囲まれた環境では、時間の経過は約2倍に感じられ、逆に水色や白色、青色に囲まれた環境では、時間の経過は約1/2に感じられるそうです。

色彩が、人間の時間感覚に通じる呼吸数や脈拍数、筋肉弛緩などに影響しているためです。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
建築家の中に「ワークビタミン」という考えを持つ方がいるそうです。

その考えのベースには「オフィスのデザインやインテリアには、オフィスで働く人を元気にする力がある」という見識が伺えます。

会議室や応接間など、その性格に応じた色とともにあれば、より一層その場所が使いやすく、心地よい空間になります。

自分をとりまく環境に少し視線を向けることで、その場がかけがえのない空間に生まれ変わるからこそ、建築家や部屋を彩るインテリアコーディネーターは、色と形を熱心に考えるのでしょう。

しかし、オフィスのデザインやインテリアが仕事上の課題全てを解決してくれたりはしません。

自分の希望通りの環境にすることは、そんなに簡単ではありませんから、「心身のコントロール」が重要になってくる訳です。

ゴールデンウィーク明けの今日は、月曜日ではありませんが、身近なことから、心身をコントロール。

大切なプレゼンテーション(プレゼン)を控えている方には、闘志に火をつけるような赤系統のネクタイ、シャツ、ハンカチを。

大切な会議に、落ち着いて臨まれたい方は、青系統のものを選ばれ、身に着けてはいかがでしょうか?

因みに今日の私のハンカチの色は赤色です。

気合を込めて、選びました。

ゴールデンウィーク明け、今日も頑張ります!
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