健康コラム

no.40
テーマ:「そうじでエクササイズ」
2010年6月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

日に日に蒸し暑くなり、薄着の季節になりました。
ズボンのベルトの上にのっかるお肉に、半そでからのぞく二の腕のたるみが気になります。
なんとかしなければ・・・。
梅雨に入り、雨続きだから、ウォーキングもできない・・・。
そんな時こそ、毎日の家事に注目!
【1】そうじで、3つがスッキリ!
運動の必要性は感じていても、スポーツの習慣がない。

スポーツジム通いも続かない。仕事や家事、用事に追われ、ダイエットどころではない。

そうした方にこそお勧めしたいのが、毎日の家事でのエクササイズ。

『そうじ』です。

そうじは、3つをスッキリさせます。「①脂肪」「②ハウスダスト」「③気分」です。


①脂肪がスッキリ!
床拭きそうじや窓拭きそうじをしすぎると、普段、体を動かす習慣のない方では、筋肉痛になることがありますが、ご存知ですか。
そうじは、スポーツと同じように、腕や足腰の筋肉を使う全身運動です。
毎日続けることで、脂肪燃焼効果が期待できます。


②ハウスダストをスッキリ!!
不快なアレルギー症状の原因となるダニは、気温20~30℃、湿度60~85%で繁殖しやすく、夏は特に注意が必要です。
ダニのエサとなるホコリやフケ、アカをそうじで一掃しましょう。


③気分もスッキリ!!!
体を動かすことは、ダイエットはもちろん、ストレスにも効果的。
そうじをすると、部屋が清潔になって、気分も爽快、前向きになります。
家族にも喜ばれ、一石何鳥もの効果があります。
【2】毎日のそうじを運動に
エクササイズとなるそうじと、そのポイントをご紹介します。


1)窓拭きでエクササイズ
窓ガラスの高いところを、腕を大きく伸ばして丁寧に拭きましょう。
肩、二の腕、脇腹、太もも、お尻の引き締め運動になります。肩こりの解消も期待できます。
エアコンや本棚の上などもトライしましょう。

ポイント⇒

①背筋を伸ばして、両足を肩幅より大きく開き、 足裏全体で床を押すように構えます。
②その姿勢のまま左エリアは右手で、右エリアは左手で、 腕を変えて、左右両方で行います。


2)そうじ機やモップがけでエクササイズ
そうじ機やモップでの床そうじは、下半身の引き締めになります。ダンス感覚でリズミカルに行いましょう。
ひざへの負担が比較的少ないので、ご年配の方にもおすすめです。

ポイント⇒

①両足をそろえ、背筋を伸ばして、お腹をへこませます。
②そうじ機を持つ手の動きに合わせながら、腰を落とし、ひざを小刻みに揺らします。
 ひざ頭がつま先より、前に出ないようにしましょう。

手の届く範囲のそうじが終わったら、一歩前に出て同様の動きを反対側でも行います。


3)コロコロ(※注)でエクササイズ
いつの間にか溜まっているホコリ、糸くず、髪の毛などの細かいゴミ。
そんなカーペットを見たときには、上半身を引き締めるチャンスです。
脇腹のシェイプアップや肩こりの改善が期待できます。 

ポイント⇒

①コロコロを持ってカーペットに正座し、出来るだけ体や腕を大きく伸ばして、コロコロを前後させます。
②持つ手を変え、左右交互に行います。 テレビを見ながら、電話をしながらでも出来ます。

※注:粘着テープのついたカーペット用そうじ道具


4)お風呂そうじで足腰のトレーニング
腰より下の場所を拭くときは、中腰になって下半身を引き締めましょう。
ふくらはぎや太もも、お尻の引き締めに効果が期待できます。
負担のかかる運動なので、「今日は右側の壁」「明日は浴槽」など、無理せず、少しずつ行いましょう。

ポイント⇒

①中腰の姿勢を保ちながら、浴室の壁や浴槽を拭きます。
②右と左両方の腕を使います お風呂以外にも、窓や扉、車を拭くときにもやってみましょう。


5)床そうじをしながら、アヒル歩きで全身の脂肪燃焼に
少々きつい運動ですが、ダイエットに効果的なぞうきんがけ。
肩や腕、お尻、太ももなど引き締め効果が期待できます。
ぞうきんがけは、そうじ機だけでは取りきれないアカやホコリを しっかり落とすことができ、ハウスダストの除去に効果的です。

ポイント⇒

①左足を半歩前に出し、膝を曲げてしゃがみ、右手でぞうきんを持ち、前後左右に出来るだけ遠くに腕を伸ばして床を拭きます。
②次に、アヒル歩きで今度は反対の右足を半歩前に出し、ぞうきんを左手に持ちかえて同様に行います。


やりすぎは体の節々を痛めるモトにもなりかねません。

無理せず、加減しながら、少しずつ行いましょう。
【3】日常生活、いつでもどこでもエクササイズ
日常生活で体を引き締めるポイントは、『背筋を伸ばして、お腹をへこませる』、姿勢を正すことです。

座る、立つ、歩く・・・全ての動作において、姿勢を意識しましょう。

姿勢を維持するだけでもエネルギーを使うので、少しではありますが、脂肪燃焼を助けてくれます。


1)「しゃがんで立つ」の動きを意識
物を拾うとき、下の方にあるものを取るときは、腰を曲げて手を伸ばすのではなく、背筋を伸ばした状態でひざを曲げ、ゆっくり2秒かけて立ち上がります。
下半身全体を鍛えられます。


2)「空気椅子」運動
椅子に座るとき、椅子から立ち上がるときは、お尻を少し浮かせた姿勢を2秒間キープ。
空気椅子運動を習慣にしましょう。太ももやお尻の引き締め効果が期待できます。


3)「階段」こそチャンス
階段を上る動作は、普段の歩行の約3倍のエネルギーを消費します。
お尻の筋肉も使うため、ヒップアップの最良のチャンスです。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
私も「スポーツジム通いをはじめても続かない」タイプのようです。

先日、健康診断がありました。

メタボ健診で、腹囲も測ったところ、数値が増えていました・・・。

“病は気から”と言いますが、ジムへ通わずとも、退会してしまうと、健康を損なうような気がして、スポーツジムへ入会していたので、運動をしたつもりになっていたようです。

健康コラムを作成しながら、思いました。

運動のチャンスは、日常生活の中に沢山あると。

ちりも積もれば山となる。

部屋のホコリも脂肪も同じのようです。

夏には、昨年買った洋服を今年も着たいので、今週末は、窓拭きから頑張ってみます。

部屋のそうじとともに、体もスッキリさせたいと思います。
【コラムの無断転載は禁止させていただいております】