※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。
新緑のまぶしい、さわやかな季節になりました。
さっそくですが、5大栄養素といえば、炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル。
これら5つの栄養素以外にも、食品中には健康増進や疾病予防に関わる「第6の栄養素」「第7の栄養素」となるものがあるのをご存知ですか?
新緑のまぶしい、さわやかな季節になりました。
さっそくですが、5大栄養素といえば、炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラル。
これら5つの栄養素以外にも、食品中には健康増進や疾病予防に関わる「第6の栄養素」「第7の栄養素」となるものがあるのをご存知ですか?
【1】第6の栄養素?
「第6の栄養素」は、食物繊維です。
人の消化酵素では消化されない成分(難消化性成分)のため、かつては、不要なものとして扱われていました。
ところが、食物繊維は多様な働きを持つことが明らかとなり、5大栄養素と同様に大切な成分として、「第6の栄養素」と呼ばれるようになりました。
食物繊維の働きには、
①腸の働きを活発にして排便を促す
②糖分の吸収を穏やかにし、急激な血糖の上昇を抑える
③血圧やコレステロールの上昇を抑える
④腸内細菌のバランスを整える
⑤免疫機能を高める
などがあり、野菜、果物、きのこ類、海藻類などに多く含まれます。
人の消化酵素では消化されない成分(難消化性成分)のため、かつては、不要なものとして扱われていました。
ところが、食物繊維は多様な働きを持つことが明らかとなり、5大栄養素と同様に大切な成分として、「第6の栄養素」と呼ばれるようになりました。
食物繊維の働きには、
①腸の働きを活発にして排便を促す
②糖分の吸収を穏やかにし、急激な血糖の上昇を抑える
③血圧やコレステロールの上昇を抑える
④腸内細菌のバランスを整える
⑤免疫機能を高める
などがあり、野菜、果物、きのこ類、海藻類などに多く含まれます。
【2】第7の栄養素?
「第7の栄養素」は、野菜、果物、穀類、豆類といった主に植物性食品に含まれる色素、香り、苦み、渋みなどの成分で、その総称として、ファイトケミカル(フィトケミカル)と呼ばれます。
その数は1万種類以上にのぼるといわれ、未確認の成分もたくさん存在するようです。
ファイトケミカルには、5大栄養素のように
“どのような働きをするか”“1日にどれくらい必要か”
など機能的・定量的メカニズムが明らかになっていない部分もありますが、すぐれた抗酸化作用が認められ、免疫機能の向上や、がん・様々な病気の予防などが期待できることから、近年、注目を集めています。
次項では、機能性があるといわれているファイトケミカルの一部をご紹介します。
その数は1万種類以上にのぼるといわれ、未確認の成分もたくさん存在するようです。
ファイトケミカルには、5大栄養素のように
“どのような働きをするか”“1日にどれくらい必要か”
など機能的・定量的メカニズムが明らかになっていない部分もありますが、すぐれた抗酸化作用が認められ、免疫機能の向上や、がん・様々な病気の予防などが期待できることから、近年、注目を集めています。
次項では、機能性があるといわれているファイトケミカルの一部をご紹介します。
【3】色々なファイトケミカル(フィトケミカル)
ファイトケミカルは、大きく5タイプに分類することができます。[ ]内は多く含まれる食品です。
①ポリフェノール類
植物の光合成でつくられる糖分の一部が変化してできた色素やアクの成分です。
●アントシアニン[ベリー類・なす・黒豆・紫芋など]
野菜や果物に多く含まれる紫色系統を中心にした多彩な色の色素素成分です。
抗酸化作用だけでなく、視力の維持・回復にも役立ちます。
●イソフラボン[大豆・大豆製品など]
色素成分の1つです。
女性ホルモン様作用があり、更年期の不調の改善や骨粗しょう症・高コレステロール予防が期待されます。
●カカオポリフェノール[ココア・チョコレートなど]
カカオに含まれるポリフェノールです。
疲労やストレスから体を守ります。
●カテキン[緑茶・紅茶・赤ワインなど]
緑茶や紅茶などの渋み成分です。
抗酸化作用・殺菌作用があり、血液中の脂質量を正常に保つ働きが認められています。
②カロテノイド類
主に緑黄色野菜に含まれる黄色やオレンジ、赤などの色素成分です。
●リコペン(リコピン)[トマト・すいかなど]
赤い色素成分です。
がん予防やその抑制に働きます。
紫外線から皮膚を守ります。
●ルテイン[ほうれん草・ブロッコリー・キャベツなど]
黄色の色素成分です。
がんの予防や視力維持・回復、老化予防に働きます。
③含硫化合物
イオウを含む化合物で、香りや辛味成分などです。
●アリシン(硫化アリル)[にんにく・ねぎ・玉ねぎ・ニラなど]
ユリ科に多い香りの成分です。
強い殺菌作用があり、疲労回復にも有効です。
●イソチオシアナート[キャベツ・大根・かぶ・ブロッコリーなど]
アブラナ科に多い辛味成分です。
がんや血栓の予防に働きます。
④テルペン類(テルペノイド)
柑橘類やハーブ類特有の香りや苦味の成分です。
●リモネン[レモン・オレンジ・グレープフルーツなど]
柑橘類に含まれる香りの成分です。
がん予防の他に、消化吸収を助ける働きがあります。
●ジテルペン[ローズマリー・セージなど]
シソ科の植物に多い香りの成分です。
がん予防やその抑制に有効です。
⑤その他
●β-グルカン[しいたけ・ぶなしめじ・エリンギなど]
きのこ類に多い食物繊維の一種です。
免疫機能を高める働きがあります。
①ポリフェノール類
植物の光合成でつくられる糖分の一部が変化してできた色素やアクの成分です。
●アントシアニン[ベリー類・なす・黒豆・紫芋など]
野菜や果物に多く含まれる紫色系統を中心にした多彩な色の色素素成分です。
抗酸化作用だけでなく、視力の維持・回復にも役立ちます。
●イソフラボン[大豆・大豆製品など]
色素成分の1つです。
女性ホルモン様作用があり、更年期の不調の改善や骨粗しょう症・高コレステロール予防が期待されます。
●カカオポリフェノール[ココア・チョコレートなど]
カカオに含まれるポリフェノールです。
疲労やストレスから体を守ります。
●カテキン[緑茶・紅茶・赤ワインなど]
緑茶や紅茶などの渋み成分です。
抗酸化作用・殺菌作用があり、血液中の脂質量を正常に保つ働きが認められています。
②カロテノイド類
主に緑黄色野菜に含まれる黄色やオレンジ、赤などの色素成分です。
●リコペン(リコピン)[トマト・すいかなど]
赤い色素成分です。
がん予防やその抑制に働きます。
紫外線から皮膚を守ります。
●ルテイン[ほうれん草・ブロッコリー・キャベツなど]
黄色の色素成分です。
がんの予防や視力維持・回復、老化予防に働きます。
③含硫化合物
イオウを含む化合物で、香りや辛味成分などです。
●アリシン(硫化アリル)[にんにく・ねぎ・玉ねぎ・ニラなど]
ユリ科に多い香りの成分です。
強い殺菌作用があり、疲労回復にも有効です。
●イソチオシアナート[キャベツ・大根・かぶ・ブロッコリーなど]
アブラナ科に多い辛味成分です。
がんや血栓の予防に働きます。
④テルペン類(テルペノイド)
柑橘類やハーブ類特有の香りや苦味の成分です。
●リモネン[レモン・オレンジ・グレープフルーツなど]
柑橘類に含まれる香りの成分です。
がん予防の他に、消化吸収を助ける働きがあります。
●ジテルペン[ローズマリー・セージなど]
シソ科の植物に多い香りの成分です。
がん予防やその抑制に有効です。
⑤その他
●β-グルカン[しいたけ・ぶなしめじ・エリンギなど]
きのこ類に多い食物繊維の一種です。
免疫機能を高める働きがあります。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
野菜には、ビタミンやミネラルだけでなく、上記でご紹介した食物繊維やファイトケミカルが豊富です。
厚生労働省が推奨する国民の健康づくり指針「健康日本21」の中でも1日の野菜摂取量は350g以上、そのうち緑黄色野菜は120g摂取することを目標としています。
野菜350gは、両手にのる程度の量です。
1回の食事でこれだけの量を食べようと思うとなかなか大変ですが、これを3食にわけて考えると、意外と食べれそうな量ですよね。
野菜を選ぶ時、食べる時には、下記のことを意識してみてください。
◎野菜は鮮度の良いものを選び、なるべく早く使いきりましょう。
◎緑系や黄系の野菜を中心に食事の色彩が豊かになるように選びましょう。
◎前日に食べなかった色の野菜を摂るようにしましょう。
◎野菜を使った副菜(小鉢)は、朝食では1つ、昼食・夕食では2つ取り入れましょう。
◎冷凍保存や常備菜を活用しましょう。
例えば、ほうれん草などはまとめて茹で、小分けして冷凍しておく。
根菜の煮物など2~3食分をまとめて作って冷蔵しておく。
野菜を積極的に食べることは良いことですが、残念ながら野菜だけでは健康を維持することはできません。
健康維持には、5大栄養素、食物繊維、ファイトケミカルなど色々な栄養素のそろったバランスの良い食事が不可欠です。
他の栄養素もバランス良く摂りながら、毎日なるべくたくさんの野菜を食べるよう心がけましょう。
※薬を服用中の方や、栄養素の摂取制限をされている方は、詳しい食事内容につきましては専門の医療機関へご相談ください。
厚生労働省が推奨する国民の健康づくり指針「健康日本21」の中でも1日の野菜摂取量は350g以上、そのうち緑黄色野菜は120g摂取することを目標としています。
野菜350gは、両手にのる程度の量です。
1回の食事でこれだけの量を食べようと思うとなかなか大変ですが、これを3食にわけて考えると、意外と食べれそうな量ですよね。
野菜を選ぶ時、食べる時には、下記のことを意識してみてください。
◎野菜は鮮度の良いものを選び、なるべく早く使いきりましょう。
◎緑系や黄系の野菜を中心に食事の色彩が豊かになるように選びましょう。
◎前日に食べなかった色の野菜を摂るようにしましょう。
◎野菜を使った副菜(小鉢)は、朝食では1つ、昼食・夕食では2つ取り入れましょう。
◎冷凍保存や常備菜を活用しましょう。
例えば、ほうれん草などはまとめて茹で、小分けして冷凍しておく。
根菜の煮物など2~3食分をまとめて作って冷蔵しておく。
野菜を積極的に食べることは良いことですが、残念ながら野菜だけでは健康を維持することはできません。
健康維持には、5大栄養素、食物繊維、ファイトケミカルなど色々な栄養素のそろったバランスの良い食事が不可欠です。
他の栄養素もバランス良く摂りながら、毎日なるべくたくさんの野菜を食べるよう心がけましょう。
※薬を服用中の方や、栄養素の摂取制限をされている方は、詳しい食事内容につきましては専門の医療機関へご相談ください。
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