健康コラム

no.209
テーマ:「目の日焼けにご用心」
2024年7月号
暑い日が続いていますね。

7月は紫外線が強く、量も多い季節!

紫外線対策をされている方も多いのではないでしょうか。

ただ、肌だけでなく目にも対策が必要ってご存知ですか?
【1】目の紫外線対策はなぜ必要?
■目に紫外線を浴び続けると…?

夏の海や冬のスキー場などでレジャーを楽しんだ後、目が充血したり、しょぼしょぼしたり…。

こうした紫外線による目の炎症の多くは数日でおさまります。

ただ、繰り返し強い紫外線を浴びると「瞼裂斑(けんれつはん)※1」や「翼状片※2」「白内障」といった目の病気につながったり、最悪の場合は失明につながる可能性もあるのです。

実際に、紫外線に曝露される量が多い地域では、白内障や老眼の発症年齢が若いという報告もあるそうです。

※1 瞼裂斑(けんれつはん)…黒目のすぐ横が黄色っぽくなったり盛り上がる
※2 翼状片…白目の表面の結膜が黒目に入り込んでくる


■「目の日焼け」が「肌の日焼け」につながる?

顔や体に日焼け対策をしていても、目に紫外線が入ると日焼けをする可能性があります。

それは、目に強い紫外線が入ると、脳は防御反応でメラニン色素を作るよう命令を出すからです。

メラニン色素は紫外線から肌を守るために分泌されるものですが、過剰に作られるとシミやそばかすの原因にもなります。


■紫外線は疲労の原因になる?

人が疲れを感じるのは、活性酸素が原因だといわれています。

目に紫外線が入ると、脳から活性酸素が大量に発生するため、疲労の原因になってしまいます。

アスリートがマラソンなどでサングラスを着用しているのは、紫外線による疲労を防ぐ目的もあります。
【2】紫外線クイズ
・曇りの日は紫外線対策はしなくてもよい?

→うす曇りの日は快晴時の80~90%、曇りでは60%、雨の日でも30%程度の紫外線が降り注いでいるそうです。
 晴れの日以外も常に体は紫外線を浴びているので、油断しないようにしましょう。


・紫外線の強い時間帯は?

→正午前後(10時~14時頃)は特に紫外線が強くなります。
 ただ、それ以外の時間帯も朝日や夕日など、目に直接紫外線が入りやすい時間帯は要注意です。 


・日本人は目に紫外線を浴びやすい?

→顔の彫りが深い欧米人と比べ、そうでない日本人は様々な角度から光が侵入しやすいため、紫外線の影響を受けやすいといわれます。
【3】目も紫外線対策をしよう!
目の紫外線対策には「サングラス」「日傘」「つば広の帽子」などのアイテムが有効です。

普段メガネやコンタクトを使用する方は「UVカット機能付きのレンズ」を選びましょう。

ただ、紫外線は顔とサングラス・メガネの隙間から入ったり、地面からの照り返しによる反射光もあります。

紫外線の強い時季はこうしたアイテムを2つ以上組み合わせるとよいですね。

うっかり日焼けをしてしまった…という時は、
「目を閉じて安静にする」
「睡眠を十分とる」
「濡れタオルや保冷剤などでまぶたを冷やす」なども効果的です。

また、カロテノイドの一種である『ルテイン』は、目の日焼けの原因となる活性酸素の働きを抑え、紫外線の影響を軽減する作用があります。

小松菜やほうれん草、かぼちゃなど緑黄色野菜に多く含まれていますよ。
積極的に摂りたいですね!

紫外線について詳しくはこちらもご参考ください。
(リンク先はPDFファイルとなります)
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
普段メガネをかけている方は時々面倒に感じること、ありますよね?

ずり落ちたり、くもったり、マスクの紐が引っかかったり…。

「メガネ無しで生活したいなぁ~」と思うことがよくありました。

ただ、目の紫外線対策という点では役立ってたんだな…と見直したところです。

これからもUVカット機能付きのレンズを選ぼうと思います。
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