健康コラム

no.207
テーマ:「トマト」
2024年5月号
トマトといえば、夏のイメージが強い野菜ですが…。

実は、春も「味の旬」と言われるくらい美味しい季節なんです。

今回はそんなトマトについて取り上げます!
【1】春はどうして「味の旬」?
トマトの栽培に適した温度は昼間は25℃~30℃、夜は10℃~15℃で、強い日差しと昼夜の寒暖差が大きい気候を好みます。

この気候に近いのが日本では春、秋なんです。

高温多湿な気候はトマトは苦手なため、夏の間には北海道や青森など涼しい地域のトマトが多く出回ります。

また、暑い時期はトマトの生育が早いため、水分が多くなるのに対し、春のトマトはゆっくりと成長するため、ぎゅっとうま味のつまったトマトに育つのだそうです。

そのため「味の旬」は春や秋、「量の旬」は夏ともいえますね。
【2】トマトは緑黄色野菜じゃない?
トマトは「トマトが赤くなると医者が青くなる(※)」ということわざがあるほど、昔から栄養価にすぐれた緑黄色野菜です。

特にトマトの色素のリコピンには、β-カロテンの2倍の抗酸化力があり、生活習慣病や老化防止にも効果が期待されています。

※トマトが実る季節は病気になる人が少なく、医者が青ざめるの意味

しかし、本来トマトは緑黄色野菜ではないんです。

まずは、緑黄色野菜の定義から説明すると…。

厚生労働省では「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上の野菜」とされています。

トマトは100g当たりのカロテン含量は600μg未満であるものの、食べる回数や量が多いため、緑黄色野菜に分類されているのです。

その他、ピーマンもカロテン含量は基準に満たないものの、トマトと同じ理由で緑黄色野菜に分類されています。

ちなみにリコピンは皮に近い部分に多く含まれているので、皮はむかずにまるごと食べた方が多く摂ることが出来ますよ。
【3】おすすめレシピ
気温が高くなってくると、ひんやりしたおかずが食べたくなりますよね。

今回は親戚から聞いたトマトサラダを作ってみました!

「トマトが嫌いだけど、このサラダは好き」という声もあり、親戚全員に大人気なんです。

ドレッシングにすりおろし玉ねぎを使うことでぐっとお店の味に近づきますよ。


【材料】

●トマト(大)…2~3個
●玉ねぎ(みじん切り)…大さじ2
●パセリ(みじん切り)…大さじ1
●塩…少々

●植物油…大さじ2

≪A≫
・米酢…大さじ2
・玉ねぎ(すりおろし)…大さじ1
・塩…小さじ1/2
・砂糖…少々


【作り方】
①1cm位の輪切りにしたトマトに塩を軽くふり、冷蔵庫で冷やす
②玉ねぎのすりおろしとみじん切り、パセリのみじん切りを準備する
③ボールに≪A≫の材料を入れてよく混ぜ、植物油を少しずつ加えてドレッシングを作る
④トマトの上に玉ねぎとパセリのみじん切りをのせ、ドレッシングをかけて完成
本来のレシピは湯むきしたトマトを使ったり(その方が味がよく馴染む)、玉ねぎのみじん切りを水にさらしたり、練りからしを入れたりとひと手間加えますが、ほどよく省略しています。

シンプルな材料で作れるので是非お試しください!
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
野菜の中で何が一番好き?と聞かれたら、トマトと答えるくらいトマトが好きです。

美味しさ、栄養価の高さ、手軽さ(価格・皮むきや調理不要)どこにも欠点がない!

普段はそのまま食べるのは勿論、「オムレツ」「味噌汁」「カレー」「ラーメン」「すき焼き」などいろんな料理に入れては家族の不評を買っています。
(美味しいのに…)

特にすき焼きはトマト無しより、あった方が絶対に美味しいと思うくらいおすすめです。
※写真はイメージです

後半にかけて煮詰まってきた時に味変として加えても。

野菜はネギよりも玉ねぎの方が合いますよ。

家族からのOKがあれば、是非お試しください!
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