健康コラム

no.179
テーマ:「快眠のコツ」
2022年1月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

新しい年を迎えましたが「今年の目標」はもう決まりましたか?

新年は目標を宣言する場面が多くなりますが、1年の終わりに「全然達成できてなかった…」と気づいた経験がある方は、結構多いのではないかと思います。笑

達成できなかった原因は、もしかすると睡眠不足にあるかもしれません!

“毎日の睡眠習慣”と“新年の目標の達成度”を調査したイギリスの研究(※)によると、睡眠をしっかりとっている人の方が、約4割も目標の達成率が高いことが分かったそうです。

快眠のコツをつかめば、目標が叶い、人生が豊かになるかも…?

※ハートフォードシャー大学のリチャード・ワイズマン教授の研究
 「睡眠時間が7時間を下回ると意志の力が弱まり、目標前に挫折しやすい傾向になる」という研究結果が出ている。
【1】睡眠の役割
睡眠の主な役割は、脳を休め、細胞を修復し、記憶情報を整理することです。

また、新しい血液が作られるのも睡眠中です。
横たわり、体が重力から解放されることによってさかんに血液が作られるようになります。

他にも、睡眠には以下のような効果があります。

●各種ホルモン(成長ホルモンなど)が分泌される
→美しい肌や髪をつくる、疲労回復、動脈硬化を予防、骨や筋肉をつくる、など様々な働きに関わる。

●脳の「前頭葉(※)」の機能の回復

※前頭葉は考える、記憶する、感情のコントロールなどの司令塔となる部位。

睡眠をコントロールできれば、体が健康になることはもちろん、効率的に仕事ができるようになったり、前向きになれたりなど、様々なメリットが期待できます!

こちらでも詳しく説明しておりますので、ぜひご参考ください。
【2】「なかなか寝つけない」をなくすコツ
「朝スッキリ起きられない」「日中頭がぼーっとする」など、睡眠に関するお悩みは様々かと思います。

中でも特に多いと思われるのが「夜なかなか寝つけない」というお悩み。
おすすめの対処法を4つ、ご紹介します!

●枕元に難しい本を置いておく

難解な哲学書や専門書は、眠気を誘うためにうってつけのアイテムです。
難しい本を読むと、苦痛を取り除くためにβエンドルフィン(※)が分泌され、眠くなっていきます。
反対に推理小説などは読み進めようという意欲が高まり、脳が活性化していく可能性があるので気をつけましょう。

※「脳内麻薬」とも呼ばれ、鎮痛効果や幸福感を得られる神経伝達物質。

●午前中に太陽光を30分以上浴びる

太陽光を浴びるとセロトニンの分泌量が増え、気持ちを明るくしたり、やる気が高まることで日中の活動量UPが期待できます。
そしてセロトニンは、夜暗くなると眠気を促すメラトニンに変わるという特徴があります。
目から明るい光が入ればよいので、日傘をさしていても大丈夫です。
外出時はなるべく日なたを歩くようにしましょう。

●全身の力を抜く「筋弛緩法」

体の様々な部位に力を入れ、一気に脱力することを繰り返すリラックス法です。

【方法】
(1)肩や腕、手、足、顔などにグッと力を入れる(10秒程度)
(2)ストンと力を抜き、その感覚を感じる(20秒程度)
(3)体がポカポカするまで(1)(2)を繰り返す

イスに座ったり寝ころんだままなど、やりやすい体勢で試してみてください。

●「1/fゆらぎ」を含む音楽を聴く

「1/fゆらぎ」とは、適度な意外性と規則性がバランスよく調和したゆらぎのことで、快適感や癒し効果を与えるといわれています。
波の音や川のせせらぎ、虫の音、雨の音、心臓の鼓動などに含まれています。

歌詞のある曲は脳の言語野が刺激され、内容を考えはじめてしまうので、就寝前の音楽は「スローテンポで歌詞のないもの」が基本です。
【3】冬の快眠のコツは「ペットボトルゆたんぽ」
朝晩冷え込む冬は、眠りにつくのに時間がかかりますよね。

そんな今の季節は、寝る時間までに布団の中を温めておくことをおすすめします。

布団乾燥機や温熱マットで温めることが一般的ですが、身近なものを使って簡単に温める方法もありますので、ご紹介します♪

【方法】
(1)耐熱のペットボトル(キャップがオレンジのもの)を2本用意する
(2)それぞれ1/3まで水を入れ、残りは熱湯を注ぐ
(3)就寝30分ほど前に、背中と腰に当たるところに入れておく
(4)就寝時は足元に移動させる

※水漏れを防ぐため、キャップがしっかり閉まっていることをご確認ください。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
快眠のコツはたくさんありますが、今回は自分で試してよかったものをご紹介させてもらいました。

特に「筋弛緩法」は、就寝前以外でも、体が凝っているな~と感じるときに試すとスーッと楽になる感覚がありました。
仕事中など煮詰まったときのリラックス法としても良いかもしれません。

やり方を詳しく説明すると…

(1)両肩を耳につけるイメージで持ち上げる→脱力
(2)こぶしを握ってひじを曲げ、脇をしめるようにして力を入れる→両腕をだらんと下げて脱力
(3)イスに座り、両足を床と平行に上げる(お尻にも力を入れる)→脱力
(4)1、2、3を全て組み合わせ、全身に力を入れる→脱力

これはあくまで一例で、顔や背中、お腹などでも応用できます。
気になられた方はぜひ試してみてくださいね♪
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