健康コラム

no.174
テーマ:「果物と萌え断」
2021年8月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

皆さん、果物食べてますか?

日本人ひとりあたりの果物消費量は年々減少傾向にあり、最も多かった1975年と2018年の摂取量を比較すると半減しています。(※)

特に若い世代で果物の消費量が少なく、「値段が高い」「日持ちしない」「皮をむくのが面倒」「ベタベタする」といった理由から敬遠されているようです。

ただ、「果物をあまり食べない」という声は聞いても「果物が嫌い」という方は少数ではないでしょうか。

若い世代にとって昨今食べ物は「美味しい」だけでなく「見た目のかわいさ」や「インパクト」も重要になりつつあります。

そこで、今回は果物×若い世代=萌え断をキーワードにお届けしたいと思います。

※厚生労働省「国民健康・栄養調査」より
【1】作ってみよう萌え断スイーツ その1
“萌え断”ってご存じでしょうか。

ここ数年、SNS上でよく見かける言葉で『食べ物を切ったときに生まれる、人の目を楽しませるような断面のこと』です。

果物を使ったフルーツサンドやフルーツ大福も、断面の美しさやインパクトから“萌え断スイーツ”として人気を集めています。

そこで今回はフルーツサンドの作り方をご紹介します♪

【材料】
・食パン(8枚切り)
・生クリーム(1パック)
・グラニュー糖(適量)
・お好きな果物

(1)果物を食べやすい大きさにカットし、キッチンペーパーで水分を切っておく。

(2)氷水を当てたボールに生クリームとグラニュー糖を入れ、しっかり泡立てる。

(3)食パン2枚の片面に生クリームを薄くひろげる。

(4)2枚のうち1枚の食パンに、対角線上にカットした時に断面がみえるように果物をおく。

(5)(4)の果物の隙間に生クリームを塗り、さらに全体的に生クリームをのせる。

(6)もう1枚の食パンをのせてラップで包み、1~2時間ほど冷やしてなじませる。
※切る方向に印をつけておくと◎

(7)耳を切り落としてカットすれば完成!

「生クリームを泡立てたり、果物を使うのは面倒…」という方は泡立て済みのホイップクリームやフルーツ缶を使うとより簡単に作れますよ。

果物の配置を工夫して、お花などの模様を作ることも!
【2】作ってみよう萌え断スイーツ その2
私も何か作ってみたい!と思っていたら、ちょうど実家からメロンを1玉貰ったので、丸ごとメロンを使ったメロンケーキに挑戦しました。

言葉で説明すると難しいのですが、メロンの果肉が入っている部分をくりぬいて作るケーキで、切るとスポンジと生クリーム、果物の層がとてもきれいなんです。
(『丸ごとメロンケーキ』で検索してみてください)

テレビやSNSでも人気で、お店でも購入することが出来るのですが、なかなかのお値段…。

でも、スーパーに売っている材料で手頃に作ることが出来ますよ♪

【今回使った材料】
・メロン(中玉サイズ1玉)
・泡立て済みのホイップクリーム(1箱)
・市販のスポンジケーキ(6号2枚入り)
・フルーツミックス缶(1缶)

(1)缶詰の果物のうち厚みのあるものはスライスし、キッチンペーパーで水分を取っておく。

(2)スポンジケーキは1cmくらいの厚みにスライスし、メロンの大きさに合わせて円形にする。(千切れてもOK)

(3)メロンの上側をカットし、中身の果肉をスプーンでくりぬく。(くりぬいた果肉は後で使うので大きめに)

(4)くりぬいたメロンの内側にキッチンペーパーを入れて水分を取っておく。

(5)生クリーム→果物→スポンジケーキの順につめる。(果物はメロンと缶詰を交互に)

(6)一番上を果物で飾り付け、冷蔵庫で2~3時間冷やせば完成!
※切る方向に印をつけておくと◎

放射線状に切ると、メロンの皮がちょうどお皿のようになり崩れずに食べられます。

私はホイップクリームを(ケチって)1箱で作ったのですが、ところどころ隙間が出来ていたので、きれいに作りたい方は2箱使いがおすすめです!

また、緑色のメロンと思って切ったら果肉が赤いメロンだったので、色味が全部オレンジ色に…。

いろいろと反省点はありますが、中身はメロンと生クリームとスポンジケーキ…美味しくないはずがない!
家族でペロっと食べてしまいました。

作る前は「こんな手がかかりそうなもん、私は一生作らんな…」と思っていましたが、断面の部分だけ見栄えを気にすればいいので、デコレーションケーキよりもむしろ簡単に作れました。

メロンが出回る時期に是非チャレンジしてみてください。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
実家にいた頃、年中何かしらの果物が家にあったことを思い出します。

特に母が果物好きで、近所に住む青果市場の方から毎回箱で購入するため、玄関にはいつも段ボールが…。(現在も変わらず)

子どもにも日頃から果物に親しんでほしいなと思いながらも、家ではなかなか実践出来ていませんでした。

4月~6月にかけて京都には緊急事態宣言が発令され、その分保育園のお迎えが早まることに。

園内や公園には自生している果樹がいくつかあり、歩いて帰りながら果物探しをするのが日課になりました。

グミ、びわ、かりん、梅、桑の実、桜が散った後に出来るさくらんぼなどなど…。

お店に並んでいる果物のように甘かったり、形も整ってはないのですが、甘酸っぱくて懐かしい味がします。
※かりんや梅は生では食べられません

大人になると、そのへんに生えているのを取って食べるのはなかなかハードルが高いですが、こんなに身近なところに果物があったんだな~と知れて面白かったです。

特に桑の実は黒に近い赤紫色のつぶつぶで、最初見た時は「これ本当に食べられるのか?」と恐々でした。

英語で『マルベリー』とも呼ばれていて、みかんやグレープフルーツと同じくらいビタミンCを含んでいます。
ジャムやお酒にも加工されているそうですよ。

これからも果物探しが出来るといいなと思っています。
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