健康コラム

no.169
テーマ:「血液型と免疫」
2021年3月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。
【1】そもそも血液型(ABO式)ってなに?
私たちの血管の中に流れる血液は、「血漿(けっしょう)」と言われる液体成分と、「血球(けっきゅう)」と呼ばれる細胞成分に分けられます。

血球には、酸素の運搬に関わる赤血球や細菌やウイルスなどから体を守る白血球、出血した際に傷をふさいで止める血小板など様々な働きをする細胞があります。

私たちがよく話題にするA型・B型・AB型・O型という4つの血液型は、赤血球の分類のひとつである「ABO式血液型」の分類です。

実は赤血球だけでもまだまだ分類はあり、全部数えると30種類以上の分類法があると言われています。

さらに、血液型は白血球にも存在し、白血球の血液型(ヒト白血球抗原)は、パターンが数万通りもあると言われています。
白血病治療のドナーが見つかりにくいと言われるのは、このパターンが完全に一致する人でしか移植が出来ないためです。
(両親から1つずつ受け継ぐので、兄弟間では1/4の確率で完全に一致します。)
【2】国によって血液型の割合が違う?
日本人は血液型好きと言われていますが、なぜでしょうか。

一説には、日本は単一民族だから、他に違いを楽しんだりすることがないから…と言われていますが、他の要因として、日本は4つの血液型が揃っているからということも挙げられると思います。

ちなみに、日本人の血液型は多い順に

A型 :38%
O型 :30%
B型 :22%
AB型:10%

と、大体4:3:2:1に分かれています。

私たちは4種類の血液型があるのを普通と考えていますが、4つの型がある程度まんべんなく存在しているのは、実はめずらしいことなのです。

ヨーロッパでは、A型とO型がほとんどを占め、B型が少なく、AB型はほんの数%しかいません。
しかし、ヨーロッパから東に向かうにつれて、B型の割合が多くなっていき、インドやタイでは3~4割はB型です。

また、ヨーロッパの中では、北に向かうほどA型の比率が高くなり、南に向かうとO型の比率が高くなります。

南アフリカや南米、オーストラリアなど南半球の先住民が住む地域では、ほぼ全員がO型という地域もあるようです。

このように、地域によって異なる血液型の比率。
日本人の血液型好きは、単一民族だから…だけではないかもしれません。

かくいう私も、会話のネタに血液型を持ち出すくらいには血液型の話が好きです!(笑)
【3】血液型別かかりやすい病気について
日々様々な新型コロナウイルスの研究結果も報告されていますが、ある調査によると、血液型によってかかりやすさが異なるとの結果が報告されました。
本当に血液型で病気のかかりやすさに差が出るのでしょうか?

病気は、ウイルスや細菌が細胞内に入り込み、増殖することで、感染します。

一部のウイルスや細菌では、細胞内に入り込む際に人の細胞膜上にある特定の糖鎖(後で説明するカギのようなもの)にだけ結合するたんぱく質を使うものもあります。

この糖鎖が血液型によって異なり、また、侵入を試みるウイルスや細菌にも型がありますので、その型同士がぴったり合うものは、侵入しやすく、合わないと侵入しにくくなります。

簡単に言うと、
●血液型ごとに形の違うカギ穴がついている
●ウイルスや細菌もカギをそれぞれ持っている

カギとカギ穴がぴったり合うと侵入しやすいので、感染しやすくなりますが、ぴったり合わないと体に入っても細胞内にたくさん侵入せず、感染しにくいということです。

そのようなところから、血液型によってかかりやすい病気・かかりにくい病気があると考えられます。


~血液型別かかりやすい病気~

★A型
がんや生活習慣病

例えば…
・胃がん
O型に比べ1.20倍もかかりやすいとの研究結果もあるようです。
対策としては、ピロリ菌の除菌が挙げられます。
ピロリ菌の感染ががんにつながると言われていますので、血液型関係なく、一度検査をしてみてください! 


★O型
消化器系の病気(それ以外の様々な病気に強い血液型)

例えば…
・胃潰瘍や十二指腸潰瘍
O型以外に比べ1.35倍かかりやすいとの報告もあるとのこと。
こちらも対策としてはまずはピロリ菌の除菌。
その他、ストレスと暴飲暴食も避けるようにしましょう!


★B型
感染症や肺疾患

例えば…
・結核
O型に比べ10%も感染するリスクが高いと記載されている書物があります。
対策は、定期健診の肺レントゲン検査や、咳が長引く場合は、病院に行くようにしてください!
世界三大感染症(マラリア・エイズ・結核)のひとつであり、最も死者が多い病気ですので、気をつけましょう。


★AB型
かかると重篤になりやすい病気(心臓病や認知障害など)やインフルエンザ
 
例えば…
・インフルエンザ
インフルエンザA型・B型ともに最も感染しやすく、AB型でない人と比べ、より早く感染し、重症化もしやすいと論文に書かれています。
対策としては、今私たちがコロナ対策として行っているものですが、こまめな手洗いとアルコール消毒を習慣に!
重症化を防ぐには、予防接種も対策のひとつです。


※いずれも各血液型の統計結果によるものですので、その血液型以外の方が、絶対にかからないというわけではありません。
その点、ご了承ください。


ちなみに新型コロナウイルスは、O型が一番かかりにくいと言われています。

あくまで現在の研究・統計なので、「O型だから安心。何をしても良い!」ではありません。

みなさん、もちろんされていると思うのですが、基本的な感染対策は今後も続けていきましょう。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
昨年6月頃にテレビで、『新型コロナウイルスにかかった人の血液型を見ると、O型が一番少なかった』とのニュースを観ました。
(その後の研究でも、やはりO型はかかりにくく、重篤化しにくいと言われているようです。)

それを観た時の私の反応は、「やったー、うちO型やしかかりにくいんやぁ♪」と嬉しく思いつつも、「そんなんほんまに血液型で差なんかでるんー?」でした(笑)。

同時に「そもそも血液型ってたんぱく質の違いやっけ?なんやっけ?」「性格の話でネタにするのに何にもわからへんなぁ…」と思い、今回の題材にすることにしました。

ここには詳しく書けていませんが、かかりやすい病気が違ったからこそ、それが長い年月をかけて性格にも反映してきているとの本も読み、自分の中で腑に落ちるところもありました。
(常々血液型と性格に何か関係があると考えていたので、関係ないとの説を100%信じることが出来ない自分がいて…。)

気になった方は、いろいろと調べてみてくださいね。
ここに載せていない豆知識もまだまだあったので、機会があればまたお届けします!

ちなみに私は典型的なO型です(笑)。
おおらかとおおざっぱは紙一重だと思いますので、おおざっぱなところが出すぎないように気をつけないといけないなぁーと思う今日この頃です。