健康コラム

no.17
テーマ:「朝ごはん」
2008年7月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

一日の始まりは朝ごはんから。

ところが最近では、若い世代を中心に朝ごはんを食べない人が増えているそうです。

皆さん、毎日朝ごはんを食べていますか?
【1】朝ごはんは脳のエネルギー
朝ごはんは、ただ空腹を満たすためだけのものではなく、眠っていた頭と体を目覚めさせ、一日のエネルギー源となる大切な食事です。
特に、脳のエネルギー源となるブドウ糖は、体内に大量に貯蔵しておくことができません。

つまり、朝の脳はエネルギーが空っぽの状態。
ついつい朝ごはんを抜いてしまった日は、ぼーっとしてしまったり、集中力が出なかったり・・・なんて経験はありませんか?
これは脳のエネルギーが不足していることが原因です。

脳の重さは体重の約2%に過ぎませんが、脳が使用するエネルギーは体全体の約20%も必要なのです。
朝ごはんを食べることで、脳のエネルギーをしっかり補給しましょう。
【2】ご存知ですか?「ソトアサ族」
皆さん、「ソトアサ族」ってご存知ですか?

最近では、自宅の「外」で「朝」ごはんを食べる「ソトアサ族」が増えているようです。
共働き家庭の増加や、短時間で効率的に朝ごはんを食べたいという現代人の生活スタイルから生まれた「ソトアサ族」。
昔は朝ごはんを外で食べるなんて考えられないことでしたが、たしかに、忙しい現代人にとっては、面倒な準備や後片付けをせず、簡単に朝ごはんが食べられるのは便利なのかもしれません。
もちろん、忙しい人だけではなく、一日のはじまりにゆっくり朝ごはんを食べたいという「ソトアサ族」もいるようです。

ファストフードやファミリーレストランなどでも朝ごはん専用メニューが導入されています。
しかし、いくら朝ごはんとはいえ、これも「外食」。
カロリー、油分、塩分の過剰摂取やミネラル、ビタミンの不足も心配しなければなりません。
朝ごはんをしっかり食べるのはいいことですが、いくら手軽で便利だからといって、毎日毎日ファストフードで「ソトアサ」では油分も塩分もオーバーです。

また、それだけではなく、体の機能の維持・調節に欠くことのできないミネラルやビタミンといった微量栄養素は不足してしまいます。
最近では、白飯に味噌汁、おかず3品のついた定食など、栄養バランスを考えた朝ごはんを提供してくれるお店も増えているようです。
便利で美味しいだけではなく、栄養もバランス良く摂取したいですね。
「ソトアサ」を利用する時には、しっかり吟味して選びましょう。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
今回は簡単に朝ごはんを食べられる例として「ソトアサ」を紹介しました。
「ソトアサ」に限らず、外食は現代の生活に欠かせないものになってきています。
私も、たまには外食を利用しますが、栄養面を考えて店やメニューを選ぶようにしています。
ファストフードより和食料理屋。
単品メニューより野菜たっぷりの定食メニュー。

「美味しい」「楽しい」毎日の食事ですが、「食べる」ことの本質は「体に栄養を取り込む」ことです。
外食選びの工夫や、不足しがちな栄養素の摂取に補助食品を利用するなどして、現代の食生活と上手く付き合っていきましょう。
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