健康コラム

no.24
テーマ:「インフルエンザ」
2009年2月号
※内容は掲載当時の情報です。何卒ご了承下さい。

毎年、この時期の感染が心配されるインフルエンザ。

ここ数年間、インフルエンザに関するニュースをよく目にします。新聞にも、「集団感染」、「タミフル」、「大流行」といった文字が連日ならんでいます。

今月は、そんなインフルエンザに関するお話です。
【1】インフルエンザと風邪の違いは?
インフルエンザは、インフルエンザウィルスがヒトに感染して引き起こす感染症で、風邪様症状に加え、38度以上の発熱、筋肉痛や全身の倦怠感など、強い全身症状が現れます。

高齢者では気管支炎、肺炎などを併発し、重症化するケースも多くあります。
潜伏期間が短く、感染力が強く、短期間に爆発的に流行し、乳幼児から高齢者まで多くの人を巻き込む危険性のある感染症です。

通常の風邪(普通感冒)との違いは、まず、原因となるウイルスの種類が異なります。
また、通常の風邪の症状は、喉の痛み、鼻汁、くしゃみや咳等が中心で、全身症状はあまり見られません。
発熱もインフルエンザほど高くはなく、重症化することはほとんどありません。

風邪(普通感冒)の場合、健康な成人であれば、安静にしていれば、数日から1週間程度で治り、抗生物質などは不要です。
【2】感染経路
感染経路は、主に2つ。
飛沫感染と接触感染です。

インフルエンザウィルスは、患者のくしゃみや咳、つば、痰などの飛沫を介して感染する「飛沫感染」が中心です。手から手による「接触感染」の頻度も高いといわれています。
【3】感染しないためのインフルエンザへの対策
ここでは、日常生活で出来るインフルエンザへの予防対策をご紹介します。

体調を整えて抵抗力をつけ、 ウィルスに接触しないことです。
さらに、インフルエンザウィルスは湿度に非常に弱いので、室内を加湿器などを使って適度な湿度に保つことは有効な予防方法です。

①栄養と休養を十分にとる
体力をつけ、抵抗力を高めることで感染しにくくなります。

②人ごみを避ける
病原体であるウイルスを寄せ付けないようにしましょう。

③適度な温度、湿度を保つ
ウイルスは低温、低湿を好み、乾燥しているとウイルスが長時間空気中を漂っています。加湿器などで室内の適度な湿度を保ちましょう。

④外出後の手洗いとうがいの励行
手洗いは接触による感染を、うがいはのどの乾燥を防ぎます。

⑤マスクを着用する
マスクには、咳やくしゃみの飛沫から他人に感染するのを防ぐ効果があります。『エチケット』という意味でもマスクは大切です。
◇◆管理栄養士の独り言◇◆
今年は特に「新型インフルエンザ」の流行が懸念されています。

「新型インフルエンザ」とは、動物、特に鳥類のインフルエンザウィルスが、人に感染し、人の体内で増殖できるように変化し、人から人へと効率よく感染できるようになったもので、このウィルスが感染して起こる疾患が「新型インフルエンザ」です。

従来のインフルエンザが全く別の方に変化したものだそうです。

新型インフルエンザウィルスはいつ出現するのか、症状はどのようなものか、人間界にとっては未知のウイルスであり、予測することは難しいようです。

現時点では、こうした性質を持つ新型インフルエンザの発生は確認されていないそうですが、容易に人から人へ感染して広がり、急速な世界的大流行を起こす危険性があると言われています。


新型インフルエンザを見据えてなのか、花粉症の方が増加傾向にあるためか、用途に合わせて、沢山のマスクが出回っています。

私が子供のころは、主流だったマスクといえば、布製。

息苦しくて、風邪を引いている時にしていても、恥ずかしさが先行し、呼吸がラクなのだか、どうなのか、今一つ感じにくいものでした。

ところが、最近では、息がしやすいよう、立体的になったものに、喉の乾燥を防ぎ、喉をうるおす、濡れたタイプのマスク。

さらには、化粧の落ちにくい機能を備えたもの、パステルカラーものなど、多種多様にあります。


インフルエンザの予防に、咳が出るから、風邪だから、と、ただマスクをするのではなく、マスクをするのなら、お洒落かつ機能的なものを選びたいと思います。

生まれて今まで幸いなことに、私はインフルエンザにかかったことが一度もありません。

マスク選びも含め、インフルエンザ対策を念入りにして、今年の冬も乗り越えたいです。
【コラムの無断転載は禁止させていただいております】