「健康コラム」 第31回 「夏バテ」ならぬ「秋バテ」にご注意ください。

「健康コラム」一覧表

2009年9月号(毎月連載)

夏バテ


 【1】夏バテは秋にやってくる?

夏バテは、通常、夏の暑い時季に現れる慢性的な症状を言います。

(全身倦怠感、食欲不振、消化不良、下痢、頭痛など)

主な原因には、

  • 汗をかくことによる体内の水分やミネラルの不足
  • 胃腸の疲れによる消化機能の低下
  • 屋内と屋外の温度差による自律神経の乱れ
  • 睡眠不足による体力の低下
などが挙げられます。

夏バテは、はっきりとした痛みを伴うわけでもなく、
寝込んだりするほどの重大な症状が出ることも少ないため、
何となく体調が優れなくても、特別な対策をとることのないまま、
自然に体力が回復するのを待つ方がほとんどのようです。

しかし、夏バテしている体に初秋の不安定な気候が重なると、
体力回復どころか、余計に体調を崩してしまう人も多く見られます。

また、
「夏バテにならないように」「夏バテを悪化させないために」と
冷たいものばかり食べたり(飲んだり)している人や、
一日中冷房の効いた室内にいる人は、
体の中(胃腸や内臓など)が冷え、体全体の働きが低下してしまいます。

そして、
夏の暑い時季は何とか乗り切ることが出来ても、
少し涼しくなりはじめた初秋の頃に、
体の疲れが一気に出てしまい、
遅めの夏バテ(秋バテ?)になってしまう人も多いのです。



 【2】今からでも遅くない!元気に秋を過ごす5つのポイント

@食事

夏は、「暑いから」「食欲がないから」という理由で、
食事を抜いたり、冷たい簡単なもので済ませてしまいがちです。

その反面、ビアガーデンや夏祭りでは暴飲暴食・・・なんてこともあり、
夏の胃腸はかなりのダメージを受けています。

食事の基本は、1日3食・規則正しく・バランス良く。
暑さで消耗した体力を取り戻し、弱った胃腸の働きを整えるためにも、
冷たいものはなるべく控え、温かいものを食べる(飲む)ようにしましょう。
胃腸に負担をかけないため、よく噛んでゆっくり食べることも大切です。

また、ミネラルやビタミンは、疲労回復や体調維持に欠かせませんが、夏の簡単な食事では不足しがちな上、汗や尿として消耗されてしまいます。いつもより積極的に摂るようにしましょう。

どうしても食欲のないときには、量より質です。
少量でも、栄養バランスの良い食事を摂るように心がけましょう。
サプリメントや補助食品の助けを借りることも一つの方法ですね。

A入浴

暑い夏は、簡単にシャワーのみで済ませてしまいがちですが、一日の疲れをとり、リラックスして眠りにつきやすくするためには、約37〜39℃のお湯での入浴(半身浴)がおすすめです。

夜、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かることで、副交感神経が優位になり、体が睡眠モードに切り替わります。また、冷房などによって冷えてしまった体を温め、体力の回復、胃腸の回復を助けてくれます。

B冷房

まだまだ冷房の出番が多いこの季節。
一般的に、外気との温度差は5℃以内が望ましいとされていますが、
オフィスなどでは、誰もが快適な温度設定にすることはほぼ不可能です。

自分の体調に合わせて温度調節できる服装(カーディガンなど)や、ひざ掛け、靴下、腹巻きなどを準備しましょう。特に、お腹まわりや下半身の保温は大切です。

C運動

冷房の効いた室内にばかりいたり、気候が涼しくなってくると、汗をかかなくなり、
血行が悪くなってしまいます。すると、体内に疲労物質が溜まり、疲れやすくなります。

炎天下での激しい運動には注意が必要ですが、朝夕の涼しい時間帯を選んでウォーキングや軽い運動をし、適度に汗をかくようにしましょう。もちろん、そのときには水分補給もお忘れなく・・・。

D睡眠

初秋は、季節の変わり目で自律神経も乱れやすく、
よく眠れない、寝つきが悪いという人も多いのではないでしょうか。
朝一番に太陽の光を浴びることで、夜、眠りにつきやすくなるため、
朝の散歩やウォーキングは特におすすめです。
夜は、ゆっくりお風呂に入って心と体をリラックスさせてあげましょう。

また、日中は暑くても、夜や明け方は気温が下がりますので、長袖のパジャマや腹巻き、厚めの布団を用意しましょう。


◇◆管理栄養士の独り言◇◆

この時季、弊社食養相談室にも、
夏バテに関するお悩みの声がたくさん寄せられます。

秋は、夏の疲れを回復させ、冬の寒さに備える季節です。

冷たいものをグビグビ飲む、お風呂はシャワーのみ、薄着のまま寝る、
といった夏の生活習慣を見直し、体を秋モードへ移行させましょう。

体力や食欲をきちんと回復させておかないと、
スポーツの秋、食欲の秋を楽しめなくなってしまいますからね。

夏バテを引きずったまま秋を過ごし、寒い冬へ突入すると・・・
いつの間にか、“夏”バテが“慢性”疲労になってしまうかもしれません。

疲れた体には、十分な栄養と休養を・・・。

毎日の食生活や生活習慣をほんの少し気をつけるだけで、
夏バテの症状は予防、緩和できます。

今のうちに夏バテを一掃し、元気に秋を過ごしましょう!

(!注意!)
夏バテの症状は、多くの病気の初期症状と類似しています。
長引くようであれば、お早めに専門の機関へご相談下さい。


笑い