「健康コラム」 第5回 中性脂肪とコレストロール

「健康コラム」一覧表

2007年7月号(毎月連載)

「中性脂肪」と「コレステロール」。

毎年、健康診断で基準値を超えていて気にはなっているけれど、
自覚症状もないし・・・と言う方はおられませんか?

自覚症状のないのが、怖い所。
この状態が長期間続くと、動脈硬化が進んで心臓病、高血圧、脳血管疾患
といった、さまざまな生活習慣病にかかるリスクが高くなります。

今回は、知っていそうで実はあまり知られていない
中性脂肪とコレステロールについてお話したいと思います。




 【1】体脂肪は中性脂肪で出来ています

私達の身体にある体脂肪(内臓脂肪や皮下脂肪)や、食べ物としての肉の脂身の部分は、
中性脂肪で出来ています。

食事で摂った中性脂肪は、小腸で分解、吸収されてエネルギー源として血液に入り、
筋肉や臓器に行きわたり使われます。

健康診断で分かる中性脂肪とは、この血液中の中性脂肪のことを指します。


中性脂肪の分解


そして、身体を巡って使い切れずに余った中性脂肪は、不足時に備えて、
肝臓や脂肪細胞に蓄えられます。

これが、体脂肪と呼ばれるものです。

中性脂肪値は、食べ過ぎによって高くなりますが、
必ずしも油ものだけが原因ではなく、炭水化物(ご飯、パン、甘いものなど)
を摂り過ぎによっても高くなります。

また、アルコールが肝臓で代謝される際にも、中性脂肪の合成が促進されます。




 【2】コレステロール、どうして悪玉?どうして善玉?

一方、同じ脂肪でもコレステロールは体を作る細胞の壁の材料になったり
ホルモンや胆汁酸の材料としても使われています。

コレステロールには、LDLコレステロールとHDLコレステロール
といった種類があります。

LDLコレステロールは肝臓から全身の必要な組織に運ばれ、体内では
欠かせないものなのですが、

その量が多くなると血管壁に蓄積し、動脈硬化を促進させるため
「悪玉コレステロール」とも呼ばれます。

一方、HDLコレステロールは血管中の余分なコレステロールを
肝臓へ回収する働きがあり「善玉コレステロール」と呼ばれます。

血液中でLDLコレステロールとHDLコレステロールがバランス良く
行き来することで、初めて私たちの身体は健康に保たれるということです。



 【3】中性脂肪、コレステロール対策。   出来ることからはじめましょう。

中性脂肪値の高い方も、コレステロール値の高い方も
基本は、バランスの良い食事と、食べすぎに気をつけることです。

バランスの良い食事については、コラム第3号(春の食材で「まごはやさしい」)でも
取り上げました「まごはやさしい」食材の組み合わせがお勧めです。
(※医学博士の吉村裕之先生が、提唱されているバランスの良い食事の覚え方)

  「ま」 豆類(豆腐、納豆、みそなど)
  「ご」 ごま
  「は」 わかめ(わかめ、昆布、ひじきなどの海藻類)
  「や」 野菜
  「さ」 魚
  「し」 しいたけ(きのこ類)
  「い」 いも類(じゃがいも、さつまいも、里芋、山芋など)



コラム第3号 春の食材で「まごはやさしい」から


コレステロールが高い場合には、コレステロール低下作用のある
こんにゃく、海藻のような水溶性食物繊維やキノコ類、
大豆製品などをプラスしたお食事をお勧めいたします。

中性脂肪値が高い場合には、甘い菓子や清涼飲料水、果物などは
控えめにし、肝臓での中性脂肪合成を促進するアルコールも
摂り過ぎに注意しましょう。

また、早食い傾向のある方は、注意です!
脳にある満腹中枢には、噛む事の刺激によって命令が伝わります。
しっかりよく噛んで、時間をかけて食事を摂るようにしましょう。

箸置きを使う(湯のみやお椀を持つ時は、いったん箸を置く)
のも一つの方法ですね。食事スピードがゆっくりになります。

また、運動にはLDL(悪玉)コレステロールと中性脂肪を減少させ、
HDL(善玉)コレステロールを増やすなどの嬉しい効果が
いっぱいあります。

「スポーツを楽しむ時間なんてない」「もともとスポーツは苦手」
という方――日常の生活の中でもからだを動かす場面はたくさんあります。

歩いて移動する時にも、背筋をシャンと伸ばして、リズミカルに
歩くようにすると、立派なウォーキングタイムになります。



 ◇◆管理栄養士の独り言◇◆

私の会社でも、五月の終わりに健康診断がありました。
返ってきた検査の結果は・・・

血圧が少し低めな点以外は、全部基準値内でした!
ちなみに、今回のテーマの中性脂肪とコレステロールは・・・

中性脂肪 68(基準値 40〜149)
総コレステロール 150(基準値 130〜219)でした。

皆様からの健康についてのご相談にお答えする
管理栄養士の立場として、今後もこの状態を維持できるように
健康管理をしていきたいと思います。

関連ページ